スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

文体

読める文体と読めない文体というのがある。
まあ自分の文体は棚にあげておくことにする、こういう場合。おそらくは好みに近い形になっているだろうしそう願いたいけれど、実際なっているのかは何ともいい難いので。
つーことで読める文体と読めない文体。前にもどっかに書いた気がするけれど(いやこれは電話で語り合ったか)、好きな文体で好きな話なのに、何故かすらすら読めないというのがある。
短く読むのにはとても好みなのだ。なのに、ページを辿るのに何か困難を感じる。長編になると行きつ戻りつ、通しで読まないままに少し読んでは置き、別の場所を読んでは置き、脳内で組み合わせて筋を辿る、という風になる。
これは多分に文体なんだろうなあと思うわけです。好みではあるが読めない。
何だろう、修飾過多なのかな。佐々木丸美を愛読するわしにとって修飾過多は…あ、でもやっぱりそのあたりのセンスの違いかな。言葉の選び方、繋ぎ方が違うと、やっぱり読めなくなるんだろう。
そういう、好みのはずなのに何故か読めないというのはちょっと勿体なく感じます。好みなのに、好みのはずなのに、引っかかり引っかかりつつ進む。一気に読みとおすカタルシスが得られなくて、本当にもったいない。

自分の書いているモノへの教訓として、自戒を込めつつ今日も読みにくさの原因解明に努めるのです。

黒2はようやく殿堂入り―さあこれからだ!
///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

白銀の髪を複雑に結い上げ、うっすらと化粧を施した顔は、年若いせいもあって女の匂いはせず、神像か神子を思わせる神々しさがあった。離れてから数年、思い出す面影は幼女の姿であったのに、いつの間にか大人びた口調の、高貴な姫君となっていた。
甘さもたおやかさもない、削ぎ落とされた剥き身の剣のような冴えた雰囲気は、リーアをお飾りだけではおさまらないだろう将軍職にふさわしい存在にしている。王家の末の姫の、護身を超えた剣術の腕は、近衛の軍内部でも大層な評判になっていた。
はじめは、いっしょに、ならったのだった
ふと脳裏に、子どもの声が木魂する。エディーンは表情を変えないまま、手だけは停滞なく茶菓の用意を整えていく。常には女官が行うが、彼女たちは今リーアの身なりを整えるのに掛かりきりだ。
縁に唇に差した紅が付くのを嫌うリーアに、化粧の合間、口紅を塗る前に飲みごろに冷ました茶を差し出した。頭を動かさないように茶杯を傾け、数度に分けて飲み干す。
空になった茶杯を受け取ると、エディーンは一度、視線でお代りを問う。微かに横に振られるリーアの顔に、頷きで返すと、広げていた茶菓の道具を片付けた。剣を武具を扱うがっしりした武骨な指は、繊細な薄い茶器を音も立てずに裁いてゆく。
剣の扱いも茶器の扱いも、リーアが学ぶのに付いているうちに、相手をすることになって習い覚えたのだ。初めはすべて、リーアと共に始めたのだ。その後の研鑽は大いに異なり、離れていた間に互いがどれほどの技量になったかはまだ測れていない。
でも。
トレイを運びながらちらりとリーアを見る。
あけっぴろげな笑顔の、あどけない口調の、柔らかでふっくらした小さな手の、あの幼子は。
美しく神々しい、重々しい口調の高貴な姫となり、エディーンの心をその姿で圧倒したのだった。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

キターッ!!

二人それぞれが相手に感じる距離感。

来ましたね!
ラブの予感e-265
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。