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がんばりま

がんばりまー
す!でもほんと毎日暑い。やたら暑い。子の夏休み自由制作何にしようか苦悩するほど暑い。
自由制作に暑さは関係ないか―

同人画集でくらくらしたー
通販ってありがたいね!画集買ったの何年ぶり…?
美しい絵でした。眼福眼福。

勢いあるうちに書いちゃえ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
故郷の海の色を見た。
懐かしい、輝かしい、太陽の光に満ちた水底。
揺れる海面に身を浸し、ただ空を見上げたのは何時だったか、それはこの身だっただろうか。
途中から逸れた考えを辿るでもなく、ただ目の前の海の色の碧を見ていた。
見つめることしか、もう出来なくなっていた。
乾いてひび割れた唇が、何か言おうとして動いたが、声にはならない。
目の前の碧が、近付いて、傍によって、狭まって行く視界のすべてとなった。
それが、彼の最期の記憶になった。

かさついた唇が、何かを伝えようと微かに動き、だがそれは言葉になることはなかった。
リーアは視線を繋いだまま、その視線で命をくみ上げようとするように僅かもそらさず、じっと目の前の少年を見つめ続けた。
これは私のものだ。
これは、わたしだけのものだ。
リーアの唇から、歌うように言葉が流れ出す。言葉であるが意味をなさないもの。もし聴きとめる人がいれば、呪文の類だと判断する、失われた世界の言葉。視線を繋げたまま、命を引きとめた状態で、リーアはどこからかもたらされる言葉を綴り続ける。
命の灯が消えてしまう前に、このわたしのための存在を私のものにするのだ。
僅かに詠唱が速くなる。巡り合わせた運命というべき何かに従い抗い、命を握ってリーアは自らも知らぬ呪文を唱え切った。
瞬間、それを待っていたかのように少年の瞳が力を失っていく。青い空の瞳。力を失い、色を失い、リーアの視線を受け止めていた瞳は暗く、夜の色に染まっていった。
「目覚めよ」
6歳の少女の口から重々しい言葉が落ちる。かそけく途切れた命が、新たに目覚めた。閉じられようとした少年の目蓋がゆっくりと上がる。先刻までは確かに空の青を映した瞳は、闇と夜の結晶に変わっていた。
「おいで、わたしの元へ。ずっと待っていた、お前が欲しいと思って待っていた。その時が来たらわたしをあげるよ、わたしの全部を。おいで、わたしがお前の主」
重々しさが抜け落ち、子どもの必死さに彩られて言葉と共に手が差し出される。小さな白い、綺麗に手入れされた柔らかな子どもの手が、黒い瞳の前に示された。
浅黒い、汚れた手が、そっとその手に触れる。指をリーアの手が包み込んだ。
注ぎ込まれる、立ち上がる力。
「行くよ、わたしのところへ。わたしと一緒に。わたしはリーア、お前は」
身を起こし、手を繋いだままゆっくりと立ち上がった少年に、リーアは命じる。
名前を、存在をすべて委ねるように。
その命に、少年は掠れた声で答えた。
「エディーン、僕の名前はエディーン」

握られた指から力が伝わる。
この手に離されたら、きっと自分は死んでいるのだ。
海面に揺られるような、外の世界から隔てられた感覚。あてどなく漂う体をただ、その小さな手が繋ぎとめていた。
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