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やさしくやさしく

やさしくしてあげないとデッドエンドになっちゃうぞな設定になりました。
やさしくやさしくしてあげてください…
肉食難しい。

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近衛第3師団の長となったリーア姫は、儀式用の重い装束を引きずりながら、自分に新しく割り当てられた私用の執務室に入って行った。毛皮で縁取られた、瞳の色と合わせた碧いマントは豪奢であるが重く、女官が3人がかりで裾を持っているが、ずっしりと肩に食い込んだ。白金で作られた細工の美しい額当ても、やはり重い。それでも伸びた背筋と細身の軍服は、煌びやかな装束が風にふわりと揺れるような、軽やかささえ感じさせたのだった。
一般の女性よりも小柄な、つき従う女官たちより頭半分は小さな背丈で、天井の高い執務室の窓際では華奢なかよわい姿に見えそうなものだったが、執務室で待ち構える人々を圧する気高い気配があった。
これが、王族の持つ光。その生まれの高貴さが周囲に与える眩しい光。
それに、自然と皆、首が垂れた。
窓から差し込む光を背に、小さな将軍が口を開く。
「本日を以って将軍に任ぜられたエルリーア・シアン・アロス・ダーナだ。名前は長いのでリーアと呼んで欲しい。色々と行き届かないところもあると思うがよろしく頼む。私は剣の訓練は受けているが、軍務に就くのは初めて故、諸君らの力を大いに借りねばならないだろう。副官として2名、庶務官として3名、女官が5名配属されていると聞いているが」
13の誕生日を迎えたところだという、少女の高く細い声で、語られる言葉は穏やかで温度がなく、淡々としている。まるで男のようなぶっきら棒な物言いに、庶務官の一名と女官の一名が音もなくため息をつくようなしぐさを見せた。
ちなみにその2名はリーア姫の乳母と養育係という長年の付き合いの主だ。
どこで「姫様」の育て方を間違えてしまったのか、二人の悩みは尽きることがなかった。
「はい。私が副官のロージア・アルフェイ・エレイスです。彼がもう一人の副官、エディーン・ラハルト」
軍人らしい、しっかりした肩幅の恰幅のいい女性が一歩進み出て頭を下げた。リーアの母より少し若いぐらいだろうか、後ろにきっちりとまとめられた髪と、実直さのにじみ出た、美しさよりも母性の強く出た親しみやすい笑みで、まず自分を指し、次いで隣に立つ男を示す。紹介されて、男は頭を下げた。
驚きに見開かれた、リーアの目の前で。
「エディーンです。将軍に御仕えすべく戻って参りました」
幼いころに共に過ごし、離れ、かつての面差しを残しながら、すっかり変わってしまった少年―いや、もう少年ではなく、二十歳は過ぎているだろう、青年がゆっくりと顔を上げた。

王国最強の姫将軍と、その御付きの再会。
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