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勢いはやっぱり必要です

昨日アップ分は随分時間が掛かりました。つーか、一文書いては翌日に持ち越し、っていうのを続けていたのです。
まあ花粉症で眠くなってたり子と如何に寝るかについて喧嘩していたりしてました。
そうすると本当に乗らない。いつもそんなにさくさく書けているという訳ではありませんが、それにしたってこれまで持ち越しはほぼ一両日に始末つけてたんですけど。
やっぱりある程度のノルマ縛りとかしないといけない体質ですな。のんべんだらりだと本当にのんべんだらりになるので。
日記部分は何にも考えないのですぐ終わるんだけど、お話は一応一寸先は闇じゃなくて、手探り足探りじゃなくて、えーとどういう言い回しだったかな、そうそう、一歩一歩確かめながら書いているので。↑アレ、あんまり意味が間違ってない?
当初は愛し合う二人が国を追われてあてどもなく旅立つみたいな、悲恋というかやりきれない終わりになる予定でした。
愛し合って…ないねえ…? まあラブラブにするのに百ページ掛かった実績があるので(嫌な実績だな)まだまだこれからっていうことで未知数にしておこう。
国を追われ…なさそうだな? 愛されてるよね? 家族愛はいつも満ち足りてしまうんだよなあ。
あてどもなく旅立つ…か? なんか予定立ててしっかり根回しして旅立つよりも根っこ張りそうな人なんですが。主に男の方が。
わしの話はストーリーよりもキャラクターに引っ張られて出来ていますゆえ…

そんな引っ張られる連作。今日はさくさく行くべし!
「今回の縁談を、見送ってほしいのよ。リーアはアラディン殿下に嫁ぐことは出来ないと、こんなに泣いているの。エディーン、出来るわよね?」
ほぼ、決まったも同然だった。明日帰国の途に着く一行と、婚約の意思を伝えて契約し、輿入れについて種々の取り決めを行って…そのための書類も会議も手配も、エディーンが率先して終わらせていた。
「何故…」
訝しげに呟いて、泣きはらして赤いままのリーアの瞳をエディーンが見つめると、ふるりと肩を震わせ、恐ろしいものを見たかのようにラナータの胸に顔を隠してしまった。いよいよエディーンの表情が苦くなる。
「リーアのわがままではないのよ、エディーン。責めないで頂戴、そんな怖い顔をしていたら、リーアはますます泣くわよ」
胸に妹の小さな頭を抱きしめ、そっと髪を撫でながら、ラナータはエディーンの視線を受け止めた。
「エディーン、あなたは、リーアの全ての…何というか、戦うための力だけではなく、その他の、常とは違う力の全てを把握しているのかしら?」
唐突な問いに、苦りきったエディーンの顔が少し疑問に和らいだ。考えながら、応える。
「私は、リーア様の力のひとつでしかありませんので…主に、外に対して働く力についてはかなり把握が出来ますが、リーア様自身に対して働く力については、生憎把握できかねます。私の知らない能力をお持ちでも、何ら不思議はありません」
すらすらと答えるが、応える内にエディーンはラナータの問いの意図に気付いたように、目線が厳しくなった。
「まさ、か。何か、力の発現が、新たに…?」
後頭部から、細い背中を見せている、リーアにその目線を据えて、エディーンは声だけでラナータに問う。ラナータは軽く頷いたが、その動きをエディーンが視界に入れていないことに気付き、答えを声に出した。
「ええ、そうなの。アラディン殿の姿に重なって、未来の姿が見えるらしいのよ。自分が輿入れすると、アラディン殿下と…そしてあちらの国ごと滅ぼしてしまう、そんな未来が見えるのですって。その未来が確かなものか解らず、アラディン殿下自身には今は何の罪科もない。どうしたら良いのかわからなくて、恐ろしくなって、泣いているのよ…この子は」
リーアの銀色の髪を撫で、背中を撫で下ろし、肩を手のひらのぬくもりで包む。優しく慰めるラナータの手の動きを、エディーンは焦がれるような苦しげな目でじっと見ていた。
「未来が、見える…力があるのですか…」
「この子にとっても初めてのことのようで、余計にどうしたら良いかわからなかったようよ。でも、そんな予兆を感じたまま嫁がせることは良くないように思うわ。未来が本当にそうなるとしても、ならないとしても、日々恐れながら暮らして、いい方向へ向かうと思えない」
ようやくリーアがラナータの胸から顔を離した。ゆっくりと振り返り、エディーンに恐る恐る向かい合う。赤らんで腫れた目鼻に頬。海の碧の瞳は、暗く沈んできらめきを失っていた。それでも何とか、エディーンと目を合わせる。
視線が合い、硬く強張ったエディーンの顔が、衝撃と、痛ましさに歪んだ。ふと手が伸びて、リーアの目元に張り付いた髪をそっと指先で払って手を落とす。
視線から何を読んだのか、それともただリーアが泣くからか。エディーンは立ち上がった。
「わかりました。事情が事情なので、出来るだけ狭い範囲に説明して、今回の話はお断りさせていただくことにします。すぐその作業に入りますので、これで失礼します」
脳裏を必要な作業が駆け巡っているのだろう、淡々と告げるとエディーンは一礼して、素早い足取りで部屋を出るべく扉を開いた。
そのまま駆け出していくかと見送っている姉妹の前で、くるりと踵を返してエディーンが振り返る。
「安心して、ゆっくりお休みなさいませ。しばらく眠れて居なかったでしょう?リーア様。ラナータ様、私は今夜は戻れそうにありませんので、リーア様をよろしくお願いいたします」
どこかすっきりしたような、颯爽とした口調で、表情は無表情を保って言うと、エディーンはもう一度丁寧に一礼し、そっと扉を閉じた。足音なく、しかし執務官を呼ぶ声が遠ざかっていくのを聞き入っていたリーアは、ほっと息をついた。
「これで、安心ね?エディーンに任せておけば大丈夫よ」
「ええ、姉さま…ありがとう…」
力尽きたように、再び頭をそっと姉の胸に持たせかけながら、リーアは自分の心の内を覗き込んでいた。
何故か、エディーンの視線が、怖かった。怒っていたわけでもないのに、背中の下のほうに震えが走るような気がするほど、恐ろしかった。胸の鼓動が早まるほど、怖かったのだ。
そんな、今まで感じたことのない気持ちを、自分の中で見つけて、リーアは混乱していた。
エディーンなのに。いくら離れていても、エディーンなのに。
自分の心なのに、わからない…
リーアは疲れて、目を閉じた。

王国最強の姫将軍の、その御付きへの不可思議な恐怖。 
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